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気分はホスト倶楽部1・由希

気分はホスト倶楽部!

ホストクラブに行ったことがないkeiのために、知り合いのホストくんで疑似体験(笑)
BLOG・ホスト倶楽部へようこそ

ここは某所にあるホスト倶楽部、紹介制でないと入れないという、客を選ぶタイプの店である。
この店には何人もの質のいいホストが居る。
その中でも現在No.3のホストの名前は潤。
実は某国立T大の大学院生で、バイト感覚での非常勤にも関わらず好成績を上げている。
それは彼が成績upのために女性をもてなすのではなく、生まれながらのホスト王子様体質の為だと言えよう。
知性の高さだけでなく、彼が持つ柔らかい雰囲気、女性を惹き付けて止まないフェロモンが、マダム達を惹き付けて止まない。執心の彼女達は、彼に数百万するピアジェの腕時計やオーダーメイドスーツをプレゼントしたりする。彼が現金だとかを受け取らないからだ。

けれども、彼はそれだけでなく、悩める女性にも手を差し伸べる。
甘い言葉と優しさで、時には温かいその心と身体で女性を喜びの刻へと導く。
今宵も彼の優しさを求めて店のドアを開く女性が…



~由希~

店のドアをくぐったのは25才を過ぎたの堅苦しいスーツを着た女性だった。慣れない雰囲気に戸惑いを隠せない。
ボーイ「いらっしゃいませ、初めてのお客様でございますね、ご紹介でしょうか?」
店の入り口で、ボーイがドアを開けて招き入れ、恭しく女性に問いかける。
女性「あの、友人の紹介で…三上なんですけれど」
ボーイ「承っております、こちらへどうぞ、お足元お気をつけくださいませ」
席へ案内される途中も、おどおどと周りを見回し緊張しすぎたせいか手と足が同時に出ているようでもある。座り心地のよいソファに腰を降ろすときも思わずよろけそうになったほどだ。
ホスト「三上様はじめまして、潤と申します。今宵一夜ご一緒させていただきます、どうぞよろしく」
跪いて挨拶されて、尚のこと緊張を高める女性客。
女性「よ、よろしくおねがいします」
戸惑いながらも挨拶を重ねる女性に、ホストは柔らかく微笑んだ。相手に警戒心を持たせない、本物のホストだけが持つその雰囲気に少しだけ肩の力を抜く女性だった。
ホスト「こういうところは初めてでらっしゃいますか?」
女性「え、ええ、初めてです…友達に行って自信つけてこいって言われて。」
ホスト「あなたみたいな方が自信がないとは、確かにもったいないですね。じゃあ、いきなり乾杯はやめて、甘いものでも食べながら少しお話しましょうか?」
そう言いつつ、そっとその手を女性に重ねた。
女性「ひぇっ?あ、あの…甘いもの、ですか?」
ホスト「お好みもお伺いせずに失礼しました。甘いものはお嫌いですか?」
女性「いえ、大好きです!お酒飲まないといけないって思ってたから…あの、あんまり飲めないんです、すぐに酔ってしまって…」
ホスト「ならよかった、甘いものを食べながらおしゃべりすると心がリラックスしますからね。ここはあなたが楽しんでいただくための場所ですから」
ホストはヘルプに目をやり指示をだすと、テーブルにはお酒でなくトリュフとフルーツジュースが運ばれてきた。
ホスト「どうぞ。このトリュフには少しコニャックが含まれていますけど、心を開いてもらうにはちょうどいいお味かと思いますよ。」
女性「じゃあ、いただきます。あ…おいし~」
思わず感嘆の声を上げる。まさかホストクラブでお酒でなくチョコレイトが食べられるなどと、女性客には信じられなかった。
ホスト「今日はお仕事帰りでいらっしゃるんですか?」
女性「ええ、明日は休みなんです。美咲、えっと、いつもこちらに来てる佐野って子なんですけど、一緒に行こうって誘われて…今日は急にこれなくなりましたけど。」
ホスト「佐野様にはよくしていただいております。三上様のお話は、佐野様も時折話題にしておられて、どんなキュートな女性かと今日は楽しみにしていたんです。」
女性「え?…」
ホスト「でも、想像以上にキュートでした。」
女性「そんな、キュートだなんて…美咲はなんて話してるんですか?わたし、その男の人と話したことあまりなくて…何話していいかも判らなくて」
ホスト「ここに来て緊張して顔を赤らめているあなたはすごくキュートでしたよ。それに、肩肘張らずに素直で。」
女性「素直だなんて…言われたことないわ。」
ホスト「佐野様は、三上様のことを美人で、男がうらやむような仕事の出来る人だけど、男性の前では余計なことは一言も話さない、少し臆病なとこがあると仰っておられました。ここでは何を話そう、なんてわざわざ考えなくたっていいんですよ。お話なさりたいことを話せば。そうですね、チョコレートがお好きなら、甘いもののお話でも?」
女性「そ、そうですか…」
ホスト「三上様はいつもはリラックスに甘いものを召し上がられるんですか?チョコレートや、和菓子…」
まだ緊張の取れない女性客相手にホストは優しく問いかける。極上の笑顔で…
女性「チョコレートは好きです。家に帰ってから、お風呂上がりにチョコと珈琲を飲むんです。それで、あ一日終わったなぁって」
ホスト「夜ですか?」
女性「だって、お酒飲めないから…」
ホスト「僕も、似合わないって言われるけど、寝る前は甘いミルクティーかココアなんですよ。ホットミルクに少し、チョコレート味のコニャックをたらして飲んだり。」
女性「そうなんですか?なんかワインやブランディーとか飲んでそうですけど?」
ホスト「ベッドがあまりお酒臭くならないようにね。寝る前は遠慮してますよ。そうだ、ここの店でチョコレートを仕入れている先はゴディバですけど、三上様はお好きなチョコレートのブランドはあるんですか?」
女性「特別にはないです。帰りも遅いからデパートとか閉まっちゃってるから…コニャックにもチョコレート味とかあるんですね?しらなかったです。」
ホスト「正式にはリキュールなんですけどね。ゴディバから出てるのが、チョコレート味なんですよ。店にもありますから、アルコール濃度は控えめにしてチョコレートベースのカクテルを召し上がってみますか?」
女性「は、はい、飲んでみたいです。」
ヘルプの男性がカクテルをオーダーしに行く。その間またテーブルは二人だけになる。
ホスト「さきほど、ここに来られたのは自信をつけるためと仰っておられましたが…あなたのような方が、自信をなくすような出来事でも?」
女性「…あの、わたしって、堅いですよね?」
ホスト「僕にはそれが可愛らしいですけれども?」
にっこりと微笑みを返す彼の笑顔にドキリとする。
女性「そ、そうなんですか?そんなこと言ってくれる人なんて周りにいなくって…仕事仕事で、誰にも誘われないまま歳とっちゃいそうで。それを愚痴ったら、美咲がここを紹介してくれたんです。男の人と普通に話せるから、それで自信つけろって。」
カクテルが届いて女性客の目の前に置かれる。
ホスト「…どうぞ。何だ、それだったらこうやってかわいらしくお話してくれてるじゃないですか。それに男は女性ほど強くないから…自分にオトせそうだと踏んだ女性にしか自分からは声をかける勇気がない意気地なしが多いんですよ。声をかけられないのは、あなたに魅力がないんじゃなくて『俺なんかにはオチない』って弱腰になるくらい魅力的だってことなんです。なかでも『頼ってくれない女なんてかわいくない』とかいう男が居ますけど、論外ですね。」
目の前のカクテルに手を伸ばし、味を確かめた女性客はあまりのおいしさに、知らず知らずのうちに半分以上を飲んでしまっていた。
女性「あ、あたしは…女じゃないって言われたんです。同僚の男性に、ううん、他の人たちにも…かわいげがないとかイロイロ言われて…」
少し酔いが回ったのか、肩から力を抜き吐き出すように自分を吐露していた。
ホスト「女性は頼り甲斐のある男性がいればいつだって肩を借りたいと思っているのに、相手が自分より実力がないんじゃ頼れませんよね。」
女性「だって、仕事で頼ってたらいつまでたっても自分で出来ないじゃないですか!」
仕事にはそれなりにプライドを持って働いてきた女性は少しムキになって語尾を荒げる。
ホスト「仕事だって、一人でやるわけじゃないでしょう?上司に頼ることも頼られることもある。部下に頼られることも、助けられる時だってある。助け合いで、いいんじゃないかな?」
優しい言葉のひびきと、膝に重ねられた手の温もりに気づき、女性客はため息をついて言葉の勢いを落とした。
女性「仕事では負けたくないです。そうやってると、本当に相手にされなくなっちゃって。お、かしいですよね…わたし、26才にもなって、男性と付き合ったことないんです…」
女性客の眦(まなじり)からぽとりと涙がひとしずく流れ落ちた。長い間溜め込んできた自分へのコンプレックス、それを漏らすことがどれほど辛い所行だったことか。
女性「わたし、負けたくないって、そればっかりで…」
思わずホストは女性の肩を抱いた。
ホスト「よっぽど、甲斐性のある男があなたの周りにいなかっただけなんですよ。」
女性「ふぇ…っ」
あくまでも自分のせいでないと言い続けるホストの優しい声に嗚咽すら漏れ始める。
ホスト「あなたはとってもチャーミングです。あなたが時折微笑めば、きっと仕事はもっとスムーズになりますよ。」
女性「で、出来るかしら?」
見上げる側に綺麗で優しい微笑みを浮かべたホストの顔が間近にあった。
ホスト「あなたはかわいい人だから、少しあなたがリラックスするだけで、あなただけじゃなくてチームの和だってよくなって、あなたの周りには人が集まりますよ。」
女「無理です…そんな、笑うなんて。」
笑い慣れていない自分の顔に強張りが生まれる。今すごく近くにいる。いや、抱きしめられて居ることを実感してしまった。
女性「それに、可愛くないですし…」
ホスト「ここで僕に見せてくれた笑顔が、一番素敵ですよ。じゃあ、会社のデスクの引き出しに、チョコレートを忍ばせて置いてみてください。顔が固くなりそうだと思ったら、チョコレートを一粒食べて僕を思い出して」
女性「会社で?仕事中に食べるんですか?」
ホスト「一粒、口に入れるだけ。それだけなら誰にも見つからないでしょう?」
女性「やってみます。でも、そんな位じゃわたしのこと誰も見ないでしょうけど…」
自嘲気味な言葉にホストは声のトーンを少し落とす。
ホスト「彼氏が出来たことないこと、そんなに気になりますか?」
女性「…それは、やっぱりおかしくないですか?この歳にもなってって」
ホスト「僕はこんなにあなたのこと魅力的だと思って、素直に伝えているのに?」
女性「お世辞ですよね?わたしはお客さんだから…今日ぐらいいい気分にさせてくれてるんでしょう?」
ホスト「僕は確かにホストだけど…そんな悲しいウソはつきませんよ。お客様を不幸にするだけです。それに、今まであなたが守ってきたものは、あなたがちゃんと、自分を大切にしてきた証拠なんですよ。自分を大切に出来る人は周りの人も大切に出来る人になれます。すばらしい人ですよ。」
女性「ありがとう…仕事には、自信もってますし、友人だってたくさん居ます。人としては胸張れます。でも、女としての自信なんて、どうやって?誰もわたしの事なんて女性として見てくれないのに?」
口にして余計に落ち込む女性客。
ホスト「僕は、あなたのことを魅力的な女性としか、見ていません。誰も女性としてみていないなんて悲しいことをいわないでください。」
女性「でも…そんな自信、持てないです。持ったことないですから」
目の前のホストだってきっとお世辞で言ってるだけで、きっと本気でない、営業トークに過ぎない。そうわかっているのに、本気にしてしまいそうなほど真摯な瞳を向けられて、女性客はドキリと胸をときめかせていた。
ホスト「じゃあ…キスしてもいいですか?」


女性「えっ??」
ホスト「僕のキスを受けた後、それでも僕があなたに女性としての魅力を感じていないとは思えないはずです」
女性「止めてください、無理しないで…あなたみたいに素敵な人が、そんな…わたしみたいなのに…同情されたくて言ったんじゃありませんから」
女性客の友人から、ここのホストが誰でもキスを安売りしているわけではないと聞いていた。上質の男達にお姫様扱いしてもらっておいでと、友人は言っただけだ。きっとこれは男性に誘われたことのない自分への同情だと、そう思えた。
なのに…
ホスト「…黙って」
いつの間にか抱き寄せられて耳元で囁かれていた。
最初は触れるだけだった唇が、何度も角度を変えてついばんでくる。何をされているか判っている癖に、身動き出来ずにただ呆然とその行為を受け入れていた。ゆっくりと入り込んできた舌先が口内を這い回る。じっくり、長く、女性が意識を薄れさせるほどの間、その行為は続いていた。
彼の手は、頭や頬や腰、背中をなでて、首筋にまで伸びたときは女性の身体がびくりと震えた。
女性「っ…う、うぅん…」
ホスト「…男は好意も持たない女にこんなキスはしないよ」
女性「う…そ…」
信じられないことに、女性の手や足から力が抜けていく。
ホスト「…気持ちいい?」
女性「は、い…」
女性はこくんと顔を真っ赤にして頷く。嘘なんかつけない。身体がくにゃりとひしゃげてまるで誰か別の身体になったようだ。
ホスト「…もっと、自信つけてみる…?」
女性「も…っと?」
その意味がよくわからなかった。
ホスト「ここじゃなくて、ふたりきりで」
女性「…え?」
ホスト「あなたが大切にしていたもの。僕はあなたを、お姫様みたいな気分に、させてあげる。」

女性は何を言われてるのかよくわからないようだった。いったい今の女性にいつもの判断力が残ってるんだろうか?否、今の女性は思考力を大幅にダウンしていた。
女性「お姫様?わたしが…」
ホスト「そう。お似合いだよ」
女性「なれるの?こんなわたしでも…」
ホスト「もちろん。あなたはもともとお姫様だったんだよ。今はまだ硬い殻の中にいて、今それを破ろうとしてる」
女性まるで魔法の呪文のよう。シンデレラになれるよと囁いたのは魔女じゃなくて王子様本人で…
女性「変われる、かしら…わたしでも」
ホスト「もともとの姿に、なるだけ、だけどね」
女性「もとの?」
ホスト「…僕にぜんぶ任せてくれる?」
女性「任せる…?」
ホスト「そう、もとはお姫さまなんだから」
自分がどうしたいか、考えて答えを出す前に頷いていた。
ホスト「…ここ、出ようか」
女性「え?出るって…?」
ホスト「ふたりだけになって、あなたがもとのお姫様になれる場所へ」


二人が向かったのは、クラブがアフター用にリザーブしているホテルの部屋だった。行為をするためだけではないアフターをお気に入りのホストとふたりきりでゆっくり、くつろぎながら話したい人のためでもある。
タクシーでホテルへ向かい、意識のはっきりしないまま部屋の中に入っていく。少しのんだカクテルが回っているのも間違いないようだった。
女性は誘われるように差し伸べられた手に引かれていく。お姫様になってみたい。もし自分なんかがなれるんなら…そう心で願っていた。
ホスト「ね、下の名前は…三上…」
女性「由希、です…三上由希」
ホスト「由希…キスして」
女性「え?」
ホスト「由希から、キスして…?」
女性「わ、わたしから??そんな…無理、です…キスだって、さっきのが初めてで、わたし…」
ホスト「大丈夫、俺にも魔法かけて、由希が俺を王子様にして」
戸惑う女性に断ることなど不可能な艶のある問いかけの眼差しが襲う。
ホスト「ね…?」
じっと見つめるその目に引き込まれていた。こんなに自分を見つめてくれた人が今まで居ただろうか?
その人がキスを待っている。ぎこちない仕草で、女性は背伸びをして、彼の綺麗な形をした唇に自分を重ねた。そう、重ねるだけ。それ以上はどうしていいかなんて判らなかった。
女性「んっ…ふっぅ…」
唇を重ねた後は、ホストの方に主導権が移る。口を割り情熱的なキスが始まる。そして先ほどはなかった、服の下から背中や腰を這う手の存在。その手は徐々に、わき腹、胸へと広範囲になる
ホスト「由希…」
名前を呼ばれ、唇を離されても女性はぐったりと力が入らない様子だった。
ホスト「由希…シャワー、一緒に浴びよう…一秒も離れたくないから」
女性「シャ…ワー…?」
その意味が未だにわかっていない女性はぼーっとした視線をホストに向けていた。
そして気がつく。行為の前に浴びるシャワーのことだと。
身体では判っていた。この先にあることが何なのか。だけども心がついていかない。
いいのだろうか?いくら誰も相手してくれないからと、こんなに簡単に今日はじめてあった、それもホストとホテルに来てシャワーを浴びようとしている。うっとりするほど優しい所作に女性に不安はカケラもない。
ただ唯一あるとすれば、自分に対する自信と、心が伴わない行為に対してだけだった。
だけど、その心は言っている。『今だけでも良いから…お姫様になってみたい』と…
女性「だ、だめです、そんな…」
ホスト「大丈夫、ぜんぶ…任せてくれるって言ったろ…?」
有無を言わさずバスルームに連れ込む。今まで優しかっただけの行為とは違い、少々強引なほどで、逃げる余地もない程匠に衣服を取り除かれる。
女性「やぁ…恥ずかしい、見ないで」
ホスト「キレイだよ…」
女性「全然綺麗じゃない…あたし、スポーツばかりやってたから、」
ホスト「由希が思い込んでるだけだよ。」
女性はぷるぷると首を振る。綺麗なんかじゃないと、泣きそうになってしまう。こんなに触れてくれてるのに…
嬉しいのか恥ずかしいのかだんだんと判らなくなるほどだ。
女性は男性の身体を見るのも初めてだった。上半身の無駄のない体つき、程よい筋肉、その美しさに目を剃らす。
勿論下半身はタオルで覆われているからよかったものの、物の下は見れない!
女性は仕方なく目を閉じたままシャワーの飛沫を浴びる。優しく体に触れられながらも、どうしていいか判らないのだ。ホストは女性の身体を優しく洗い上げ、その身体をバスタオルで覆った。


ホスト「…ベッドいこ。俺もこれ以上2人で裸で風呂にいたら、見られたくないもの見させちゃいそう…」
女性「あの、本気?本当に…わたし、を?」
ホスト「…うん。…いや…?」
女性「…わかんない。ココまで来て、でも…わからないです、どうしたら、いいのかなんて…決められない…自分で」
ホスト「じゃあ…ここからは俺に任せて感じて、、、イヤになったら言って?」
覗き込んでくるその目だけ見つめて、女性は頷くしかなかった。
ホストは女性を優しくベッドへ押し倒して、体中に触れながら、体中にキスを贈る。
ホスト「由希…」
彼は体中にキスしながら、じっと女性の目を見つめてくる。
びくりとからだが震える。それは全部彼の目の前に晒されてる怖さ。
だけど、目の前の彼の表情も、名前を呼ぶ声も優しくて、今だけでもいい、そう思えていた。
体全体にキスし終わった彼は首筋を優しく吸ったり甘噛みしを繰り返す。胸に手を伸ばし、その胸の先に刺激を贈る。もう片方の手は太ももの外側を触りながら、後ろに回り、次第に内側を触るようにして足を自然に割らせていった。
何度も名前を繰り返し呼びながら、緩んだ膝頭の間に入り込み、ゆっくりと女性が気がつかないうちに脚を開かせてしまった。
ホスト「由希、由希…」
身体中の神経が晒されてるようで、触れられるところ全部がざわざわと反応して、唇からは自分のモノじゃないような甘い声が漏れていた。こんな女の子みたいな声、自分が出せるなんて思っていなかった。
とうとう脚の付け根にその手が伸びる。
女性「ひゃっ…んっ、やぁ…」
触れられたそこの熱を思うと恥ずかしくて目も開けていられないほどだった。
胸やわき腹への口での愛撫が続き、次第に一番感じる中心部へ指が集中してきた。
ホスト「気持ちいい…?ここ、ツンてなってる」
女性「やぁ…」
ホスト「…その下も…ちゃんと濡れてる」
女性「…いやぁ…いわないで…」
脚の間から沸き上がってる快感に、どう反応していいか判らなくて、ただ子供のように声を上げる。
そっと入り込んでくる彼の指先を感じて再び身体を堅くする。
ホスト「…痛くない…?」
女性「…い、たく…ない、です」
ホスト「…ん、もう少し、このまま、慣らそうね…?」
ゆっくりと蠢く彼の指、なじんできたところで、ぬめりを中指にもつけてもう1本指が入ってきた。
女性「はぁ…っ、な、んか…変、です」
ホスト「ん…由希…大丈夫だよ、すごくかわいい」
指を積極的に動かして快感を引き出そうとしていた。もう一本指が増えても女性には判らないほどだった。彼女が下への愛撫に夢中になってる間にホストは素早くコンドームを装着した。
女性が感じてきたのを見極めてその指を引き抜き、唇にキスをしながら一気に貫いた。
ホスト「由希…」
女性「うぐっ、っ…たい、やぁ…」
ホスト「…入ったよ…痛い…?」
女性「んっ、い、たい…あっ、やっ!いっぱいで…動かないで…」
ホスト「ん…しばらくじっとしてるから…いい子だね…すごく、すごくかわいいよ」
そのままの状態でぎゅっと抱きしめられ、宥められた。
ホストは体勢を変えずに抱きしめてキスしたり、頭や体をなでたりを繰り返し、女性が慣れるのを待っていた。
ホスト「ん…だいぶ…なじんだかな…まだ痛い?」
女性「だいぶ…へ、いきです」
ホスト「ん…由希…っ」
ホストの動きはゆっくり、だんだんペースを上げてくる。女性のペースを見ながら動来始めた。
女性「あっ…あぁ…」
ホスト「由希、かわいい…もうお姫様に、なってるよ…すごくかわいい」
女性「すごく…なんか、泣きたいくらい…嬉しい…こんな、やさしく…されて…」
ホスト「…由希、絞まってる…イキそう?」
きっともう二度とないだろう。これほど優しくされることも、抱かれることも…そう思うほど身体は敏感に反応し、女性の中の彼の存在がはっきりとわかるほど…感じ始めていた。
女性「わ、かんな…い、でも、やっ、だめ……」
ホスト「由希は…やさしくされていい女の子なんだよ…お姫さまなんだから、ね、、、いっしょにイこうね、、、」
最後強めに責め上げられて、女性は頭の中が真っ白になるほど身体の痺れを感じていた。それほど的確に彼は感じる所を擦り上げていたのだ。
ほとんど同時に身体を仰け反らせ、そして弛緩していった。



呆然とする女性を、彼は労り優しく抱きしめて眠った。
初めて男性の腕の中で眠る体験、目の前の綺麗な顔、優しい腕、温かな体温。
女性は身体を緩めて朝まで目も覚ますことなく深く眠りについた。

翌朝、ホテルをでる準備をするときも恥ずかしくて俯く彼女に、最後まで態度を変えないホストが優しく手を貸していた。
駅まで女性を見送るホスト
ホスト「もうあなたはおひめさまだから、笑えるよ」
女性「もう…」
その顔は微笑んでいた。
ホスト「ておまじないをかけてあげる。もしものときのために机の中にはチョコレートをね」
いたずらっぽく告げるホスト。
まるで魔法使いの王子様…
女性は彼に背を向けて構内に向かう。
たった一晩で自分は生まれ変われたような気がする。誰もが相手にしないと思っていたけれどもそれは違った。
一晩だけでも、あんなに素敵な人が自分を抱いてくれた。
それだけでいい。
温かな温もりを抱いて電車に乗り込む。
もう、大丈夫。自分を卑下したりしない。笑って、周りを見回して、突っ張ったりせず自分に出来ることを精一杯やり遂げる。
『微笑って』
彼の言葉を思い出して…
───ありがとう、潤



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